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2006年6月21日 (水)

うめ

Umesha_1どうして鎌倉人はこうも梅が好きなんだろう?

6月になると庭に梅の木があるお宅では、家人がそわそわと実の熟れ頃を確かめ、ある日はしごをかけて何人かで一気に梅の実をもいでいるのを目撃する。八百屋の一番の場所には、さまざまな産地のさまざまな種類の梅の実が並ぶし、梅酒やジュースをつける瓶がなんとコンビニのレジ横にちゃっかり並んでいたりする。
「今年の梅の実はどう? お宅ではその実で何を作るの?どうやって? どんな梅干になるのかしら」といった質問が、友人の消息をたずねる会話のなかに何の違和感もなくはさまったりする。
そして7月の半ばには気の早い友人が“今年の梅・自家製梅酒やら梅干”を持ってきてくれるのだ。まだ熟成しきっていないさわやかさが魅力の梅を食しながら、自然の恵みに感じ入ることができる。
Umebin_1  梅は源頼朝公が重病に陥った際に食して回復したと伝えられ、体によい自然食のイメージがある。伝説の真偽はともかくとして、お酒や梅干を作る「梅仕事」は、鎌倉の自然や季節を感じさせてくれる。
のんべのいる我が家では庭の梅の実で梅酒を作っていた。庭の木からもいだ実を洗って、雨の合間のお日様のご機嫌を見ながら日陰干。よさそうと思って干したのに急に降り出した雨のために恨めしくもあわてて取り込んだことが何度あるだろう。干し終わったら瓶に入れ、好みのリカーを注いで氷砂糖をちょっぴり加える。その年のフルーティーな味もさることながら、年を重ねた古酒の美しく輝く琥珀色と、さっぱりと口当たり良いが奥深い味には、つい杯を重ねてしまう。Umeshu_2 料理の香り付けに使おうものなら、どんな手抜き料理も、生き生きとした奥行きを感じる料亭の仕上がりに変える。アルコールのせいだけではなくて、ビンのふたに記された年の太陽と重ねられた歳月への想いで酔いも早いようだ・・・。
そんな梅酒でも飲めない家族(子どもたちだ)の評判はイマイチ。そこでここ数年は家族全員が飲める梅ジュースの製作に変わった。洗って日陰干した梅を一晩冷凍させてから、はちみつに漬けて寝かすこと約3週間。薄く色づいたらもう飲み頃。フルーティーでほどよい酢さとほのかな甘み、さわやかな香りが暑い時期にありがたい一服となる。洒落たガラスの器に氷と共に入れれば、涼を誘う。
Ume1_1 
梅干、梅酒、梅ジュース、梅ゼリー、梅ジャム・・・。
梅は鎌倉人にとって健康によい自然食であり、その季節の雨やお日様+人の「梅仕事」の『結晶』の味がするんだろうな。 (Can)

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